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【古典作品】『大鏡』|「3分でわかる!」シリーズvol.2

こんにちは。
御茶ノ水本校講師MATSUです。
今回は歴史物語の大鏡についての解説を書いていきたいと思います。

⑴サルでも分かる『大鏡』
作者:不明
成立時期:平安時代後期
ジャンル:歴史物語

『大鏡』は、平安時代後期の白河院政期(11世紀頃)に紀伝体で書かれた歴史物語です。
「四鏡」の一つです。
※「四鏡」とは、『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』の4つの歴史物語の総称です。
※紀伝体とは自分物に焦点を当てて記述された伝記のようなものです。

ー豆知識ー
『大鏡』というタイトルについてですが、本文自体に表題がついていないので、後世の人間がつけたようです。
ここでいう「鏡」とは、「歴史を写すもの」という意味です。
『大鏡』という表題は「歴史を明らかに写し出す優れた書」であるという評価の表れといえるでしょう。
作者は不明ですが、政治や歴史、仏教について詳しく言及されていることから、身分が高い男性貴族であったと推測されています。

⑵『大鏡』の登場人物は、どんな人?
登場人物①大宅世継(おおやけのよつぎ)
プロフィール:歴史の語り手の一人。190歳という設定になっている。

登場人物②夏山繁樹(なつやまのしげき)
プロフィール:大宅世継と同じく歴史の語りて。180歳という設定になっている。

⑶あらすじ
『大鏡』は、「大宅世継(おおやけのよつぎ)と夏山繁樹(なつやまのしげき)という二人の老人が176年にわたる宮廷の歴史を、一人の若侍を相手に昔語りをしている様子を、作者が傍らで記述しているという設定で書かれています。
「176年前の昔語りって、この二人何歳なんだ?」と気になりますが、それぞれ190歳と180歳という驚きの長命です。
この物語の基本的なスタンスは藤原道長に対して批判的であるところが一つのポイントになります。主な登場人物は、藤原道長を中心とする藤原一族です。彼らが栄華を誇った時代を舞台に、一人ひとりの人物に焦点が当てられ、そのエピソードが語られます。特に道長の類まれなる才覚や豪快な言動をさまざまな角度から鮮やかに描き出しています。

道長の絶頂期であった万寿2年(1025年)で話が終わっていることから、その栄華が読み手の印象に強く残ります。
代表的なエピソードは、関白になる前の道長と藤原伊周(ふじわらのこれちか)が弓の勝負をする『南院の競射』、兄弟たちを上回る道長の豪胆さを描いた『肝試し』、藤原氏内の権力争いを象徴する『花山院の出家』です
和語に漢語や仏教語を加えた文体によって、簡潔かつ躍動感ある印象を与えています。また、対話形式をとることで、戯曲的な雰囲気も纏っています。
(4)『大鏡』は、超人達の世間話?
このように、藤原氏の栄華を描きつつも、時折その繁栄の裏舞台にも光を当て、人間の飽くなき権力欲への皮肉をのぞかせます。

これは、道長の賛美に終始した『栄華物語』などの従来の作品と比較した際の『大鏡』の特徴と言えます。

紀伝体によって対象となる人物の人間像を鮮明に描き出しつつ、対話形式を用いることで歴史を様々な観点から捉え、より真相にせまろうと試みた『大鏡』は、後世の歴史物語に多大な影響を与え、その形式は後の『今鏡』『水鏡』『増鏡』に受け継がれていきました。

⑸さいごに
『大鏡』を簡単にまとめますと、3点重要なポイントがあります。
1.紀伝体で書かれた歴史物語
2.藤原道長に対して批判的
3.歴史物語の覚え方→「ダイコンミズマシ(大今水増)」で覚えよう!

おわり
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これまでの「3分でわかる!」シリーズ

【古典作品】vol.1『古事記』

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