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武田塾 御茶ノ水本校

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【古典作品】『住吉物語』|「3分でわかる!」シリーズvol.8

こんにちは。
武田塾御茶ノ水本校講師の中野です。
今回は「住吉物語」についての解説を書いていきたいと思います。

「住吉物語」をはじめからていねいに

⑴誰でも分かる『住吉物語』
作者:未詳
成立時期:1221年頃(鎌倉前期)
ジャンル:擬古物語
※擬古物語とは、平安時代の物語を模倣したもので特に鎌倉時代に書かれたものが擬古物語と呼ばれています。

(2)登場人物は、どんな人?

登場人物① 宮姫
プロフィール:中納言の娘。皇女の血を引く母から生まれ、美人である。

登場人物② 中納言
プロフィール:宮姫の父親。二人の妻を持つ。

登場人物③ 継母(ままはは)
プロフィール:お金持ちの娘で中納言の妻。二人の子(中の君・三の君)を持つ。のちに宮姫の継母となるが、とにかく意地悪。

登場人物④ 男君
プロフィール:右大臣の息子。四位の少将。宮姫が好き。

関連する人物 乳母・侍従(乳母の娘)・別当法師・主計の助(かずえのすけ)

(3)全体の流れ

昔々あるところに中納言と二人の妻がいました。
一方の妻は皇女の血を引いており、それはそれは美しい姫君を産みました。皆はこの姫君を「宮姫」と呼びました。それから間もなくして、もう一方の妻にも子供が二人産まれました。子どもたちは中の君・三の君と呼ばれました。

幸せな日々に変化が訪れたのは宮姫が7歳のとき。宮姫の母は「宮姫を入内(天皇との結婚)させてほしい…」との遺言を残し亡くなってしまいました。宮姫はしばらく乳母に育てられましたが、やがて中納言のもとに引き取られ、継母・腹違いの妹である中の君、三の君とともに生活するようになりました。

やがて乳母も亡くなり、乳母の娘である侍従が宮姫の身の回りの世話をするようになりました。その頃、中納言の家に男君がやってきました。姿こそ見えませんでしたが、宮姫の噂を聞いた男君はたびたび宮姫宛の恋文を送るようになりました。しかし、なかなか宮姫が気乗りしないので継母は自分の娘である三の君と男君を結婚させてしまいました。

その年のお正月、宮姫と二人の妹は嵯峨野に出かけました。そこで先回りしていた男君は初めて宮姫を目の当たりにし、恋心を再燃させます。

時は過ぎ9月。宮姫の入内の準備が中納言によって進められようとしたとき、それをよく思わなかった継母は「六角堂の別当法師が宮姫の事気に入ってるみたいよ!」と嘘の話を持ち掛け、入内の話が打ち切られるように仕向けました。

宮姫は侍従とともにひどく悲しみましたが、これ以上悪い噂が立たないように…とじっと耐えるしかありませんでした。

一か月後の10月、今度は内大臣の息子と宮姫の縁談の話が持ち上がりました。

宮姫は喜びもせず、ただただ「尼になりたい…」と思っていました(疲れきっちゃったんでしょうね、かわいそうに)。

しかし、またしてもそれをよく思わない継母は主計の助という老人の後妻にしてしまえ!という計画を企てます。これを知った宮姫と侍従は「ひどすぎ。それはさすがに無理。」と思い、乳母が尼をしていたという寺がある『住吉』への家出計画を立て、これを実行しました。

宮姫の家出騒動は周囲に大きな衝撃を与え嘆き悲しむ人もいました。そんな中、毎日仏様を拝みお経をあげていたこともあってか、男君の夢に宮姫が現れました。夢で宮姫に住処を尋ねると住吉にいるというので「これは御仏様のご利益に違いない!」と思い翌朝すぐに向かいました。すると見事宮姫と会うことができ、二人は結婚することに。子どもにも恵まれいつまでも仲良く暮らしましたとさ。

(4)『住吉物語』は、和製シンデレラ??
継母にいじめられ、最後にはちゃんと幸せになるというストーリー展開が似ていませんか?

(5)さいごに
『住吉物語』を簡単にまとめますと、3点重要なポイントがあります。
1.鎌倉時代前期の1221年に成立→覚え方は絶対値22(|22|)
2.擬古物語
3.テーマは「継子いじめ」→落窪物語と一緒

おわり

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これまでの「3分でわかる!」シリーズ

【古典作品】vol.1『古事記』
【古典作品】vol.2『大鏡』
【古典作品】vol.3『万葉集』
【古典作品】vol.4『土佐日記』
【古典作品】vol.5『蜻蛉日記』
【古典作品】vol.6『枕草子』
【古典作品】vol.7『竹取物語』

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