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【古典作品】『とはずがたり』|「3分でわかる!」シリーズvol.19

「とはずがたり」をはじめからていねいに

こんにちは。
御茶ノ水本校講師のKです。
今回は「とはずがたり」についての解説を書いていきたいと思います。

⑴誰でもでも分かる『とはずがたり』
作者:後深草二条(後深草院の愛人)
成立時期:鎌倉中後期
ジャンル:日記・紀行文(旅行記)

⑵登場人物は、どんな人?

登場人物① 後深草院二条
プロフィール:この作品の著者。後深草院の愛人。母である大納言典侍は、後深草院の乳母であり、彼が思いを寄せていた女性である(とても複雑な人間関係・・・)。二条は幼くして母に先立たれ、後深草院のもとで育てられる。その後も父を亡くし、孤独の身となる。かなり男性経験が豊富なようで、後深草院の寵愛を受けながらも他の男性と関係を持つというなかなかの女性。後に出家し、各地の寺社を詣でる旅に出る。

関連する人物:後深草院
後深草院二条の夫(愛人)。4歳で天皇に即位するが、17歳で病により弟の亀山天皇に譲位する。両親が自分よりも弟を寵愛し、自分よりも高い位に就いたため、弟のことを大変嫌っている。

⑶あらすじ
全部で5つの巻に分かれている。大きく前半3巻と後半2巻に分けられる。

前半:
自身の生い立ちや後深草院や他の恋人たちとの関係について告白する。異なる男性との間に数人の子供を授かるが、他所へやったり、その子供が幼くして亡くなったり、相手の男性が死んでしまったりと、波乱万丈の人生が語られる。
途中、粥杖騒動という重大な事件が起こる。その時代、粥を炊いた燃えさしである粥杖で女性の腰を叩くと、その女性は子宝と安産に恵まれるといわれていた。後深草院は悪ふざけで、家来たちに女房たちの尻をたたかせた。叩かれた女房達はその悪戯に激怒し、二条を首謀者として院たちの腰を叩き返した。これは当然大問題となり、多くの女房が追放された。しかし二条だけは処罰されなかった。院の寵愛を深く受けていたからだという。

後半:
出家し、尼となったのちの日々が記録してある。各地の寺社をめぐる旅にでる。旅の道中、八幡宮で後深草と再会する。

⑷『とはずがたり』は、後深草院二条の暴露本
本作では、院の寵愛を受けながらも多くの男性と関係を持ち、子を授かり、さらには多くの大切な人を失うという彼女の人生が告白される。

⑸古文常識・歴史的背景(前提)・歴史的影響

・人間関係の構造が、源氏物語の影響を受けているといわれる
・南北朝時代成立の「増鏡」においても後深草院の女性関係についての記述があったが、情 報性や根拠が乏しいとされ、創作や誤認ではないかとの見解があった。しかしこの「都は ずがたり」が発見され、「増鏡」の記述に根拠があることが確認された。
・多くの国、多言語で翻訳され、他国でもかなり好評。
・小説、映画、漫画などの多くの媒体で出版されたり、参考にされたりしている。

⑹さいごに
『とはずがたり』を簡単にまとめますと、3点重要なポイントがあります。
1.後深草院二条の暴露本であり、波乱万丈な人生が告白されている
2.前半3巻は宮中での生活、後半2巻は旅の記録という構成になっている
3.多くの国で翻訳されるなど、その作品性が評価されている。
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これまでの「3分でわかる!」シリーズ

【古典作品】vol.1『古事記』
【古典作品】vol.2『大鏡』
【古典作品】vol.3『万葉集』
【古典作品】vol.4『土佐日記』
【古典作品】vol.5『蜻蛉日記』
【古典作品】vol.6『枕草子』
【古典作品】vol.7『竹取物語』
【古典作品】vol.8『住吉物語』
【古典作品】vol.9『和泉式部日記』
【古典作品】vol.10『枕草子』
【古典作品】vol.11『伊勢物語』
【古典作品】vol.12『平家物語』
【古典作品】vol.13『十六夜日記』
【古典作品】vol.14『風土記』
【古典作品】vol.15『大和物語』
【古典作品】vol.16『玉勝間』
【古典作品】vol.17『曽根崎心中』
【古典作品】vol.18『栄華物語』

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